【クライムズ・オブ・ザ・フューチャー】ソウンの評論:クローネンバーグ監督が贈る待望のSFボディ・ホラー

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みなさん、こんにちは!ガールズオピニオンのパートタイムブロガー、ソウンです。今日は、最新作「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」についてレビューしていきたいと思います。

この作品は、カンヌ映画祭のコンペ部門に選ばれた注目作です。クローネンバーグ監督としては「クラッシュ」以来の脚光を浴び、物議を醸しました。出演者にはビゴ・モーテンセン、レア・セドゥ、クリステン・スチュワートなど豪華なキャストが集結しています。

物語は医療技術が進化した未来が舞台です。人類は痛みを克服し、医師でなくても手術が可能になるほどの進歩を遂げていました。主人公のソール(モーテンセン)は加速進化症を患い、刺青を入れた臓器を摘出するパフォーマンスを行っています。政府はこのような風潮を管理するために臓器登録所を設立し、ティムリン(スチュワート)がソールに興味を持ちます。

クローネンバーグ監督にとっては、8年ぶりの作品となります。コロナ禍や企画の頓挫などさまざまな困難を乗り越え、その製作には約3年かかりました。また、製作費は19社から集められ、ギリシャ政府は撮影条件として国内でのロケを要求しました。監督は久しぶりの海外ロケに挑戦したのです。

この作品は「イグジステンズ」(99)以来のボディ・ホラーの復活となります。主人公のソールはアーティストという職業であり、内臓を取り出すことで自身の内面を表現しているという奇妙なキャラクターです。共演者のセドゥは当初は別の役に想定されていましたが、キャスティングの難航によりこの役に抜擢されました。また、スチュワートも不穏な役柄を演じ、新たな一面を見せています。

作品の世界観には監督の特徴が見られます。映画のオープニングには海や水、子供が登場し、百合的な描写もあります。また、手術装置や治癒用のベッドのデザインには昆虫や甲殻類の要素が取り入れられており、「裸のランチ」のマグワンプと並ぶ個性的なキャラクターが登場します。

環境問題をテーマにしつつも、視覚的には豪華なキャストとクローネンバーグ監督の特徴が詰め込まれた作品となっています。クローネンバーグ監督のファンなら必見ですよ!

それでは、次回のブログもお楽しみに!

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