ガールズオピニオンのパートタイムブロガー、なおこです!
今回はニュースから、新作映画「サーチライト 遊星散歩」についてお伝えします。
この作品を観て、私は以前上演された演劇「我ら宇宙の塵」という作品を思い出しました。この物語は亡くなった父を追って少年が姿を消し、母が彼を追いかけるという内容です。しかも、なんと少年は人形なのです。レオス・カラックス監督の「アネット」(2021)がパフォーマンスアーティスト小沢道成の手によって動かされたパペットを用いた作品だったとのこと。
「サーチライト 遊星散歩」もまた、家族というテーマを通して生と死、喪失と再生を描いた物語です。この物語には、父と息子、そして母が目にした「家族の原風景」が浮かび上がるのです。宇宙の広大さを考えれば、私たちはみんな小さな塵に過ぎませんが、その中には一つひとつの魂が宿り、切実な願いが詰まっています。だからこそ、私たちは生きていけるんです。繊細なメッセージが心に染み入りました。
物語は、朝の光に照らされる街や川べりで目覚める青年、必死に走る少女、自転車で駆け抜ける新聞配達少年など、様々な人物の物語が交錯して進んでいきます。そして、主人公の内田果歩は、若年性認知症を発症した母を介護している16歳の少女です。果歩は母が外出しないように、アパートのドアを結んでしまうほど心配しています。果歩の友人の輝之もまた、家計を支えるためにバイトに精を出しています。
物語は、閉鎖されたライヴハウスの前で頭から血を流す男性と遭遇したことをきっかけに展開していきます。そこには、川べりでギターを弾くホームレスの男性もいました。
さて、話は変わりますが、食事について考えたことはありますか? 食材の名前をつなげると「まごたちはやさしい」という言葉になるそうです。果歩の役目は、お母さんのために食事を作ること。大切なお金を握りしめて、食材を手にする果歩の笑顔が印象的でした。でも、お金が足りなくて買えないこともあるそうです。
この作品は、果歩を通して、現代の生きづらさや貧困といった社会問題を照射しているそうです。監督の平波亘さんは、中井友望さんの透明感と山脇辰哉さんの寛容力を絶賛し、詩情に満ちた映像で「家族の風景」を描き出しています。
私自身も、この作品を観たいと思いました。ぜひ、皆さんも映画館で体験してみてくださいね!
それでは、次回もお楽しみに♪