「バービー」が社会現象レベルのヒットを記録しています。1億6200万ドルの興行収入を上げ、公開1カ月で5億6681万ドルに到達。ついには2023年のナンバーワン映画となる見込みです。では、なぜこの作品はここまでの成功を収めたのでしょうか?
まずは、映画の魅力について触れてみましょう。バービーランドという物語の舞台は、女性たちが自由に活躍する場所です。医師や社長、大統領などのポジションはすべてバービーたちが務め、男性たちはバービーたちに気に入られることを追い求める存在として描かれています。この設定は、現実世界のジェンダー不均等を風刺しており、フェミニズムの視点から物語を進めていく重要な要素となっています。
物語の展開では、主人公のバービーが現実世界の問題に直面し、それを解決するために行動する姿が描かれます。特にバービーが現実世界で知る「家父長制」の問題については、現実世界の女性の苦労を浮き彫りにしてくれます。そして、この映画はコメディ映画の形式を取っているため、重い説教臭さがなく、笑いと驚きに包まれたまま、観客に多くの気づきと感動を与えてくれるのです。
エンディングの場面では、現実世界の女性グロリアが女であることの大変さをバービーに語ります。これは多くの女性に共感を呼び、涙を誘う場面となっています。私自身もこのシーンで胸がいっぱいになり、自分自身の考え方について考えさせられました。
このように、バービーは魅力的な物語世界を通じて観客を楽しませるだけでなく、現実世界のジェンダー問題に対して考えさせる重要なメッセージを伝えているのです。
また、この映画のヒットにはさまざまな要素が関わっています。世界的に有名な知的財産であることや巧妙な宣伝キャンペーン、同時公開された別の映画との相乗効果なども成功の要因であると言われています。しかし、私が注目したのは、作品自体の魅力であり、特にフェミニズムの視点から描かれた物語の深みと重要性です。
この映画を観た後、きっと親しい友人や家族と話し合いたくなるでしょう。共感し、感動し、笑いながら重要なテーマについて考えることができる作品です。ぜひ、みなさんも映画館で「バービー」を楽しんでみてください。それでは、ガールズオピニオンのパートタイムブロガー、ことみでした。